誰も知らない私の秘密の花園

私は40歳の独身会社員です。



20年近く岡山の宝くじが当たる売り場で年末ジャンボ宝くじを買っています。


とはいえ、買う金額も少なく、高額当選の経験もありません。


そんな簡単には当たらないだろうと思いながらも、一年の締め括りに夢を買うというスタンスで、ずっと買っています。



そんな私でも「もしも宝くじが当たったら」という妄想は何度もしています。


いくつかある中の1つをお話しします。



もしも宝くじが高額当選した場合、私は誰にも教えず、今まで通りの生活を続けるでしょう。


テレビや本で宝くじが高額当選して、人生が狂ってしまい、不幸になった人の話を見聞きして、やはりベースの人生は変えずに、人生を装飾していく方が良いなと思うようになりました。



また少々の贅沢はするのは平気ですが、性格的にお金を湯水のように使い続けるのはあまり向いてない気がします。



ですから、私は「秘密の花園的な贅沢」をしたいと思います。


普段通りの生活をしながら、ゴールデンウィークやお盆、正月などに、海外のリゾート辺りにバカンスに出掛けます。


もちろん、金に糸目をつけず、全て最高級を選びます。



翌日出社した会社では田舎に帰ったことにして、空港で買った田舎くさい饅頭なんかを同僚たちに配りながら、
「田舎でこき使われて、ずっと外にいたから、日焼けしてしまって」
と、どうでも良い言い訳をしたりして、内心ほくそ笑みます。



また、仕事に疲れたときや、頑張ったときは、土日や連休を利用して、一流のホテルに宿泊したりするのも良いと思います。


最高のサービスを受けて、心身ともにリフレッシュし、また仕事を頑張るかと、自分自身を奮い立たせたり、慰めたりします。



そんな風にして、誰にも知られない最高級のバカンスを満喫できれば、仕事で少々嫌なことがあっても簡単に立ち直れてしまうと思います。


そもそも、仕事を辞めても食べていけるという安心感があるので、今よりずっとストレスは少ないとは思いますが。



なかなか高額当選とはいきませんが、なんだかんだで、楽しく妄想できているので、それだけでも満足感はあります。


でも、やはり当たって欲しいと思わずにはいられません。